2020年1月3日金曜日

2020年元旦歩き打ち〜先山千光寺

午前2時40分起床。3時に実家を出発。

外に出てみれば、風もなく、時間が止まったような空間に見えた。
そこで僕一人だけが動いている。

気温3度も、寒さを全く感じない。



空には北斗七星、オリオン座他多数、冬の星座が雲の隙間に煌めく。
大方は晴れているが、月の姿がない。

スマホの懐中電灯を翳して歩いた。



田舎道に外灯は少なく、国道28号線を離れると闇のようになる。

黙々と足元を確認しながら、一歩一歩足を進めるしかない。




去年の反省から、今朝は目覚めてから水を一口飲んだだけで、何も口に入れていない。

それでも出てくるものは出る。これが厄介だが、出ないのも困る。

自然の摂理に従って、道を往く。



暗闇の中を歩くのは、周りが見えないので、道を間違いやすい。
もう何度も何度も歩いている道でも、不安に駆られることがあり、考えすぎて間違ったりする。

が、
今朝は間違っても早い段階で修正できたので、大きくは違わず、定刻に山の麓に到着した。

ここは島の中央を縦断する高速道路下のトンネル。






ここからは外灯も一切ない山道を昇る。




樹々で覆われ星も月の姿もないので、完全に闇。




闇の中で、標高448m・先山千光寺の階段下、西茶屋に着いた。

午前6時11分。

もちろん茶屋は無人だ。







最初の階段は、18段。

二つ目の階段は、70段、三つ目は72段、4つ目は49段、

合計209段。






階段を昇ると人はいた。それでも四、五人。







静まり返った本堂前で般若心経を声に出して唱えた後、次に町石道に向かう。


下山しようとすると空の色が変わってきた。







そして登ってくる人の姿も増えて来た。

すれ違いざまに、
「あけましておめでとうございます」と口々に交わす。

こうして、新年になったんだと実感した。



町石道の途中に一箇所だけ御来光を望める場所があって、
僕がここに来た時にはまだ誰の姿もなく、
そこで待つこと27分、
その間にどんどん人が集まってきて15人ほどが見守る中、午前7時12分、

奈良の吉野山から朝日が顔を覗かせた。




海を隔てた対岸の和歌山、奈良がほんとうに近くに見える。










淡路島の日の出は海からだと思っている人が多いかもしれないが、山から昇る。








陽が昇ると一気に明るくなり、先程までの闇が嘘のように晴れた。

帰り掛け、振り返って見る先山は、明るく笑っているように見えた。





帰り道は迷うこともなく安心感はあるが、足は疲れてくる。

志筑の実家に戻ったのは、午前10時。

ちょうど七時間の歩き打ち。距離は27か、28km。





風呂に入って、11時に皆んなで朝食?お正月のご馳走を食べて、

その後、自凝島(おのころ じま)神社に初詣に行く。










新年、明けましておめでとうございます。


2020年の夜が開けた。