Photo/青柳 健二
写真は、ヒッピーココさんと一緒に書いた(描いた)垂れ幕と。
幕を書いたのは、雪が降った1月18日のことだった。
あの時は、11月に延期になるなんてことは全く考えていなかった‥‥‥
撮影は、『太鼓打手2020』終了後に。
僕に顔艶があるのは、撮影の青柳健二さんがフラッシュを焚いたから。
「フラッシュを焚いた」って今は言わないのか?
赤い半纏は、三年前の還暦祝いで生徒の皆さんからプレゼントして頂いたもの。
制作は伊藤晴美さん。
ありがとうございます。
そして公演発表会の幕は開いた。
開演から終演までの時間は、約2時間45分。
途中換気タイムは何度も取っていますが、休憩時間は特になく、換気タイム中も何かしら歌があったり、踊ったり、喋ったりをしています。
参加しているメンバーは夢中でやっていますし、見に来られた方も、このコロナ禍で、「不安をお持ちの方はチケット予約をしていても来ないよう」連絡してあったし、「当日突然キャンセルでも構いません」と伝えてあったし、それでも来られた方々ですから、参加者同様、いや一緒に参加されているような方々ばかりであった様に思います。
お客様の人数はとても少なくしてはいましたが、熱い拍手であり、そこに居て下さって、声には出さずとも、眼差しをこちらに向けて頂けているだけで安心感がありました。
そう、それだけで、幸せな気分になれる安心感です。
そこで過ごした時間の中で、僕が大きく感じた事は、太鼓の持つエネルギーのことです。
人と人とを結びつける、強い力を感じられました。どのような場所であっても、どのような状況であっても、どのような時であっても、
特に負の要因があった時の方が、より強くその力は発せられる。
太鼓はモノを言うわけではありませんが、その存在が、その音が、私たちを勇気づけ、また癒し、力になるのです。
発表会での個々の演奏内容については、今回も色々、多々、あったのですが、
もうそんなことは、いいんだよ、と。
この会を開くことができれば、それで目的は果たせたと思っていた。
その私の気持ちが皆にも伝わったのか‥‥‥、
それが良かったのか悪かったのか‥‥‥
のっけから色々ありまして、
特に最後のフィナーレは、もう完全に終わったような気分で私がぐだぐだになっていまして、
冷静になって動画を見ると‥‥‥‥‥‥
反省はしていません。
反省はしません。後悔もしません。
もう、いいんです。
今回感じたことのもう一つは、歌の力です。
太鼓の発表会に普通はあまり歌は必要ないかもしれませんが、太鼓アイランドの発表会では歌がなくてはならないものです。
歌ってもらうのは主に、エンジェルくみさんや鈴南玉恵さんらバカビーの皆さんです。
時にはメンバーが歌うこともありましたが。
そこにお客様や、出演者全員が加わったりします。
歌いながら抱擁、ハグハグ、握手に見つめ合い、コロナ禍ではやってはいけない三密世界が取り柄のバカビーですが、
今回はそれらの得意技を全て封印しての、常にマウスシールドやマスク着用、距離も2mより近づかないなど、ルールを決めました。
それで歌えるのか?
そんな歌を聞いて楽しいのか?
と、心配したこともありましたが、始まってみればそれは杞憂でした。
それでも良いんだ、歌は。
人の口から出てくる呼吸が音となり、声となり、言葉になって歌われます。
今回はエンジェルくみさん一人の歌声を耳にしましたが、
そこに、松本市在住の鈴南玉恵さんや、佐渡島在住の藤本容子さんの声が重なって聴こえてくるようでした。
私はここに居るよ、と。
ここから応援しているよ、と。
みなさん、本当に、ありがとうございました。
発表会に出られなかったのは、太鼓アイランドメンバーの中でも医療関係にお勤めの二人がいます。
夏が終わって秋になっても、一度の稽古にも参加されることなく自粛され、お仕事されています。
医療従事者の皆さんが頑張っておられるからこそ、私たちはこういう会も開くことが出来ていますが、
お二人とも一年間稽古をして来て、またそのうちの一人は初めてここでバチを握った方で、
四月の発表会に出られることを楽しみに稽古されていたので、
本当に残念に思いましたが、
二人も一緒に演奏しているつもりで、皆んなで叩きました。
また太鼓アイランド初代会長・中村光子さんと、二代目会長・矢崎一美さんも数年ぶりに出演される予定でしたが、
コロナの為に自粛されました。
それでも本番に向けて、いろいろと話す機会が増え、直前まで準備はしていましたので、僕はなんだか一緒に叩いた気分です。
太鼓の音は、人と人とを結びつける、大きな力を持っている。
そのことを、再確認できた。
そのことが、一番の大きな意味を持っている。
1997年5月29日、太鼓アイランドは産声を上げました。
そして、
2020年11月23日、再び、太鼓アイランドは出発の日を迎えました。
(今後の活動については、次に書く‥‥‥)