2017年10月21日土曜日

『二人締め囃子』〜ふじもとみ打













『二人締め囃子』〜ふじもとみ打

 
僕が一番好きな太鼓打ち、それは藤本吉利。
 
日本一の太鼓打ちは吉利さんだ、他にいない。
 
吉利さんは、僕が40年前の10月1日に佐渡に渡ったその一ヶ月後に佐渡に来た。
皆がヨーロッパツアーに出かけていた間の留守番隊で男は二人(正確にはアカシもいたが)、
メンバーが年末に帰国するまで、静かな佐渡で熱い時間を過ごした。
 
 

僕が鼓童を離れてから後、またお付き合いが始まったのも、僕の25周年記念公演で吉利さんに出演をお願いした事からだった。
稽古で訪れた14年振りの佐渡で齊藤栄一とも再会し、和太鼓トーク齊富が始まるキッカケとなる。
 
吉利さんとも二人の舞台を作りたいと、ふじもとみ打が生まれたのは三年前の事、そしたら容子さんとも、と容子和鼓が誕生した。
 
すべては、吉利さんから始まっている。
 


「和明、こっちに来いよ」と、
吉利さんが声に出しているわけではないけれど、
その存在と音の響きに、
僕はずっと吉利さんに導かれているのである。
 
 


サケがうまれた川に戻るように、僕は吉利さんの懐に戻ろうとしているようだ。
 

こんなに居心地の良い場所は、他にない。 
 
 
 
















































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2017年10月15日、富田和明太鼓芸能生活40周年記念公演『太鼓打ち誕生』
東京亀戸文化センター・カメリアホールにて
撮影/青柳 健二