このテーマを見て、映画は勿論見たいと思いましたが、
その前に、先に原作を読むことにしました。
そして読後、
う~ん、これはちょっと‥‥‥。
20年前にこの本が出版されたことが驚きで、東野圭吾さんには敬意しかありませんが、
今この本をこのまま読むと、内容が少々古く感じるのです。
当時の最先端最新技術が物語の核となっているのですが、20年以上前の最先端ですから。
原作を読んだ時には、
これがこのまま映画になるのには少々違和感を覚えました。
が、
心配して観に行った映画は、その不安を吹き飛ばしてくれるものでした。
原作にはない映画的に楽しませてくれるシーンが幾つもあって、
突っ込みどころも多いですが、それには腹が立ちませんでした。
原作者の東野さんが、試写会に三度も通い、見て感激したというのも頷けます。
原作が見事に脚色され、しかも原作の芯はしっかりと押さえられている。
これはぜひたくさんの方に見て欲しいと思います。
この映画は反原発映画ではありません。
今や50基以上の原発を抱える日本社会を描いています。
もちろんパーフェクトと言うわけではないでしょう。
今の福島については、ほとんど触れられていませんから‥‥‥。
このテーマで商業映画を作る事は、かなり厳しいと思います。
でもその状況の下で作られ発表されたことに意義があります。
こんな映画が、どんどん作られ発表できる日本映画界であってほしいと願います。
http://tenkunohachi.jp/