『和太鼓トーク齊富2016』終演に寄せて、その六
ご来場頂きました皆様に、感謝を込めて
和音(かずお)と栄太(えいた)
学校で笛(リコーダー)のテストがあった日の帰り道
※公演をご覧になっていない皆様は、スルーして下さい。
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栄太(E)/和くん
和音(K)/………
E/和くんが、どうしてあんなに笛の練習をしていたのかが、やっとわかった
K/………栄ちゃん、もうその話はいいよ
E/でもあんなフウにいきなり言われたら
K/栄ちゃん止めて
E/誰だってね
K/だからもうお願いだから
E/だけどね
K/もう
(見つめ合う二人)
E/………そうか
K/好きだったんだ
E/………
K/僕だって、僕だってね
E/分かったよ和くん、もう何も言わなくていいから
K/いけなかったと思うよ
E/わかってたの?
K/うんん、わかんなかった
/でも
E/でも?
K/伝えたかったんだよ
E/あの歌はいい歌だよね
K/うん
E/先生も教科書にのっていないあの歌を、どうして笛のテストになんか出したんだろうね
二人の姿をあかね雲がやさしく見守っていました
つづく
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写真/青柳健二